別れ

 わたしの視界に通い慣れた十字路が入り込んだところで、とうとう重たい唇を割った。前もって話しておくべきだと思ったから。

「もうすぐ家に着くよ。狭いし綺麗な家じゃないけど……ごめんね」

 隣を歩く狗巻くんの反応は見なかった。見る必要がなかった。わたしが話し続けることに変わりはなかったからだ。聞いているかどうかは気になったが、聞き流されたとしても仕方がないと感じていた。

「うち、母子家庭でね」

 言い慣れた話だった。多くの友達や毎年変わるクラスの担任に今まで何度も同じ話をしてきた。わたしが可哀想だという意味ではなく、単なる事実の提示として。

 狗巻くんがわたしの言葉に耳をすませたのが、なんとなくわかった。また妙に気遣われるのが嫌で、親しい一部にしか伝えていなかった理由を頭に添えた。

「父親はわたしを認知せず母から逃げたの。だから母は一人でわたしを育てるために、昼も夜もずっと働いていて……この時間に家にいるってことが、まず信じられなくて」

 わたしは薄く笑った。別に面白い話ではなかったが、重い空気になることは耐えられなかった。同情されたいわけではなかった。もうずっと昔に折り合いのついた話だった。だからこれも、事実の提示だった。

 狗巻くんは静かに耳を傾けていた。わたしの言葉を待つように。

「でも、これでちょっとは楽になるのかな」

 彼なら何でも聞いてくれそうな気がしたせいだろう、気づけば口を滑らせていた。動揺が体を瞬時に駆け巡り、わたしは誤魔化すように言葉を重ねた。

「わたしがいなければ、あの人があんなに働く必要なんてないから。食費もスマホ代も高い塾代も浮くし、夜勤を辞めても充分に生活が」
「おかか」

 言葉の先を断ち切るように、狗巻くんの声がまっすぐに響いた。驚いたわたしは口を閉じて、狗巻くんに鼻先を向けた。

 彼はわたしの目を真正面から捉えたまま、首をはっきり横に振った。

「おかか」

 狗巻くんの顔には、怒りとも悲しみともつかないような表情が浮かんでいた。わたしを気遣って否定しているというより、そんなことはありえないと心から諌めているようだった。

 体の内側から熱が失われていくのは一瞬だった。

 わたしは狗巻くんから視線を外した。冷めたそこから噴き出した苛立ちを彼にぶつけてしまわないよう、感情を抑える必要があった。余計なことを言ったのはわたしで、彼は何も悪くなかったから。

 わたしが母の呪縛であること――それは紛うことなき事実だった。

 その事実に勘づき始めたのは、小学校に入るずっと前だった。朝も夜も働き詰めの彼女を見ているうちに、わたしが彼女の人生を台無しにしているのではないかと考えるようになった。

 実際そうだった。彼女はわたしに全ての時間を捧げていた。わたしを生む選択をしたのは母だが、彼女が彼女のための時間を生きているようにはとても見えなかった。

 たまの休みにちょっと高級なアイスクリームを食べる、その贅沢が生きがいだと笑う彼女にはもっと別の生き方があるのではないか。

 迷惑なわたしさえいなければと考えずに過ごすほうが難しかった。母も逃げればよかったのだ。顔も知らぬ父親と同じように。苦労を承知で産む選択をした母のことを、まったく理解できなかった。

 子供であるわたしにできることといえば、贅沢をしないことくらいだった。与えられた物は大切に扱い、スーパーでの買い物はタイムセールが始まる午後八時以降に行い、電気代の節約のために朝型生活を徹底する。アルバイト禁止の進学校に通うわたしにできることなど限られていた。

「ごめん。余計なことしゃべりすぎたね」

 それだけ言って、口を噤んだ。

 わたしがいなくなることで母の生活がずっと楽になるのは間違いないが、きっと狗巻くんは否定を続けるのだろう。

 人がいいと感じると同時に、ひどく面倒な気持ちが体にのしかかっていた。折り合いのついた話を蒸し返すことに生産性は感じられなかった。何の実にもならない話をするくらいなら、黙っていたほうがずっとましだと思った。

 狗巻くんは会話を終わらせたわたしに何も言わなかった。口元をすっぽりと制服に埋めて、ただ静かに隣を歩いていた。

 十字路を右折すると、立ち並ぶ住宅の中に古びた二階建てのアパートが見えてきた。

 どう見ても耐震基準を満たしているとは思えないようなアパートの外階段は、雨風にさらされ続けたせいですっかり赤茶色に錆びていた。

 わたしは階段のすぐそばに設置された雨さらしの集合ポストに駆け寄った。と記されたポストの口を指で押し開き、中を覗き込んだ。折り畳まれた新聞の上にピザ屋の広告が乗っている。

 百円ショップで買ったポストの鍵に伸びそうになった手を、わたしは素早く戻した。自分の置かれている状況を克明に思い出したからだった。

 わたしはいつものようにリズムよく階段を上って、右端の扉の前に立った。キッチンの窓は開いていて、薄いカーテンの向こうからテレビの音がかすかに聞こえていた。

 狗巻くんは表札を一瞥して、それからわたしを見据えた。

「明太子」

と言いながら、呼び鈴に伸ばした指を停止させた。わたしに確認を取っているのだと気づき、応えるように深く頭を下げた。

「よろしくお願いします」

 狗巻くんが頷いて、呼び鈴を一度だけ鳴らした。薄い桃色の扉はすぐに開いて、そこから顔を出した母はどことなく憔悴しているように見えた。

「……あなたが、呪術高専の」

 母の言葉に、狗巻くんは首を振って肯定した。どうぞ、と母は言った。狗巻くんは小さく会釈をして、ゆっくりと家に入っていった。わたしもその後に続いた。

「狭い家で、すみません」

 申し訳なさそうな母によってダイニングに通された狗巻くんは、ローテーブルの前にきっちりと正座した。それから少しだけ頭を振って、物珍しそうに家の中を観察していた。

 家はわたしが校外学習に行く前と、ほとんど何も変わっていなかった。たった一日やそこらで荒れてしまうほど、母は整理整頓が苦手なわけではなかった。しかし部屋のごみ箱はいっぱいになったままで、今日がごみの日だったことを忘れていたのだろうなと思った。

 しばらくすると、狗巻くんの前に紅茶が置かれた。母はコーヒーも紅茶も好んで飲まない人だった。淹れることに慣れていないせいで、紅茶はやや薄づきの色をしていた。

 背伸びなどせず緑茶を出せばよかったのにと苦笑した後、いつもとは違う場所に茶葉にしまい込んでいたことをふと思い出した。つまりわたしのせいだった。

 申し訳なさが募って、冷蔵庫の前へと移動した。英単語と古文単語が書き殴られた付箋がいたるところに貼られた扉を眺め、しばらくは受験も関係ないなとしんみりした気持ちになった。

 使い込まれたことで毛が完全に寝てしまったカーペットの上で、出された紅茶に口もつけず、じっと正座したままの狗巻くんに目をやった。

「狗巻くん、ミルク使う?砂糖もあるけど、どっちが」
「おかか」

 狗巻くんが小声でわたしをさえぎった。訴えるかけるような視線がわたしを撫でつけていた。冷蔵庫にかけていた手を下ろして、わたしは苦笑いを浮かべる。

「……そうだよね。ごめん」

 わたしは立ったまま二人を見ていた。先に口火を切ったのは母だった。

「五条さんという方から事情はお聞きしました。娘のことでご迷惑をおかけします。本当にすみません」
「おかか」

 狗巻くんが顔の前で両手を振った。母は目を伏せながら言った。

「……知っていたんです。そういう“不思議なこと”に縁があること。私にもあの子にも、あの子の祖母にも見えなかったけれど……そういう血筋だということは、曾祖母から伝え聞いていましたから」

 母は言葉を切ると、小さく息を吐き出した。疲れの見える細い肩が少しだけ下がった。

「正直、ほっとしているんです」

 わたしの瞳にぐっと力が入って、体が強張っていくのを感じた。口の中が乾くより早く、母は言葉を続けていた。

「あの子、いつも私に気を遣っていました。小さい頃から妙に物分かりがよくて、全然手のかからない子で。高熱を出しても平気な顔をして、“おかあさん、わたしはだいじょうぶだから”って。授業参観にも運動会にも行けなくても、“しかたないよ”って笑う子で」

 別に気を遣っていたわけではない。駄々をこねればますます母の負担になる、それが嫌なだけだった。

「でも……それが、逆に不安でした。友達とも彼氏ともお金のかからないように遊んでいるようで、本人は楽しそうにしゃべっていましたけど、私にはずっと気がかりで」

 狗巻くんは相槌を打ちながら、黙って聞いていた。絞り出すような母の声は続いた。

「難関の高校を選んだ理由を、あの子ははっきり言いませんでしたけど……多分、家から一番近い公立高校だからだと思います。私に気を遣ってのことなんでしょうね」

 それは違う、とわたしは心の中で強く否定した。わたしの目当ては安い交通費ではなく、喜多嶋高校の持つ難関大の推薦枠だった。

 わたしが受験する頃にはセンター試験が廃止されるという。そうなれば受験戦争が大きく変わることは目に見えていた。

 わたしは楽をしたかった。加えて、浪人することなど考えていなかった。

 センター試験と本試験で好成績を取ればいいという従来の方法が刷新されるし、推薦枠を狙うならば常に校内順位は上位でなければならず、どちらにせよ勉強しなければならないことに変わりはない。だがAO入試や推薦入試で一足先に勉強から解放されるならそれに越したことはないし、たとえそれが駄目だったとしても一般入試が控えている。

 とどのつまり、楽をしながら受験戦争を確実に勝ち抜ける方法を選んだ結果が、喜多嶋高校への進学だったわけだ。

 わたしは母のようにはなれない。母のように強くはない。端から苦労するとわかっていて、それを選び取ることなどできない。高校進学を諦めて働くことを選べなかったように。

 だから喜多嶋高校への進学は、最低限の努力で最大限の利益を得るための選択だった。

 母はわたしの真意を読み違えたまま、狗巻くんに腹の内を明かした。僅かに震えた声で。

はやっと自由になれるんです。もう私のことなんて気にしなくていいんですから。娘が大変な目に遭っているのに、ほっとしているなんて……おかしい母親ですよね」

 わたしはボロボロになったカーペットの縁に目を落とした。鼻の奥がつんとして、咄嗟に下唇をきつく噛んだ。痛みで涙が引っ込めばいいと願いながら。長い呼吸を繰り返して、混沌とした感情をなんとか抑え込んだ。

 互いが互いの呪縛になっていると考えていたことが、なんだか可笑しかった。

 わたしだけが知っているのはフェアではないなと思っていたら、狗巻くんと目が合った。こちらの様子を窺うような目線だった。立ち入ったことを聞いてしまって申し訳ないとでも思っているのだろう。わたしは安心させるために笑みを返した。

「長々とすみません。の部屋はその奥です」

 母はそう言いながら、部屋の奥の引き戸を指差した。狗巻くんは会釈をすると、立ち上がってその前まで歩いていった。

 そのまま開けるのかと思いきや、彼の手は宙をふらふらと彷徨っていた。どうやら躊躇っているらしい。彼の後ろにぴったりとついていたわたしは、そこまで気を遣わなくてもいいのにと軽く吹き出した。

「入っていいよ」

 わたしの声に背を押された狗巻くんが、やっと部屋に入った。部屋の電気を点けたわたしは後ろ手で扉を閉めると、勉強机の隣に置いていた灰色のキャリーケースに手を伸ばした。中学の修学旅行のために買ってもらったものだった。

「寮の部屋って、ここより広いよね?広さって二倍くらい?」

 問いかけると、狗巻くんは少し考える素振りを見せた。それから指を三本立てた。

「そんなに広いの?」
「しゃけ」
「やった!うれしい!」

 声を弾ませながら、キャリーケースを開いて床に置いた。それだけで足の踏み場が大幅に減ってしまうくらい、わたしの部屋は狭かった。この部屋の三倍の広さがうまく想像できないが、きっと伸び伸びと過ごせるのだろう。

 わたしはプラスチック製の収納ケースの前に座った。下着が詰め込まれたその五段目に手をかけようとして、首だけで振り返った。わたしをじっと見つめている狗巻くんに、小さく肩をすぼめてみせた。

「あの……できれば後ろを向いてほしいんだけど」
「……しゃけっ」

 察したらしい狗巻くんがぶんぶんと頭を上下に振って、慌てふためきながら背中を向けた。

 その身を小さく縮こませた彼にわずかな罪悪感を抱いたが、仕方ないことだと自分に言い聞かせた。さすがに下着を取り出しているところを見られたくなかったし、狗巻くんだって好きでもない女の下着など見たくもないだろうから。

 わたしはキャリーケースに必要なものを詰め込んでいった。元より物が少ないせいもあってか時間はそれほど要しなかったものの、生活必需品を飲み込んだキャリーケースは大きく膨れ上がっていた。

「お待たせ。準備できたよ」

 そう言って狗巻くんの背中に声をかけたが、返事はなかった。

「狗巻くん?」

 もう一度呼びかけながら、彼の顔を横から覗き込んだ。狗巻くんは呆然としていた。わたしの呼びかけにも気づかないほどに。彼の視線を追って、わたしは小さく声を漏らした。

 狗巻くんは、引き戸に貼りつけられていた数枚の写真を凝視していた。

 それはわたしが彼氏と一緒に撮った写真だった。彼氏と真正面から抱きしめ合っていたり、はにかんだ彼氏の頬にわたしが照れた顔でキスをしていたり、そんな写真が色とりどりのマスキングテープで貼りつけられている。

 仲睦まじい恋人同士の姿が収められているその写真を見つめながら、わたしは狗巻くんを揺さぶるように声を張った。

「ごめん。痛いよね」
「……おかか」

 答えた狗巻くんの声は掠れていた。なんとか振り絞ったような声だった。あまりにも痛くて呆れているのだろう。本当は肯定したいに違いないが、わたしに気を遣って否定したのだろうなと思った。

 わたしはその写真をおもむろに一枚ずつ剥がしていった。スマホに保存して、SNSにアップして、それでも飽き足らずプリントアウトまでした。我ながら馬鹿だなと呆れてしまうが、それくらい好きだったのだ。

「大好きだったなあ」

と言いながら、わたしは写真を全てごみ箱に捨てた。写真が落ちる乾いた音が鳴った瞬間、狗巻くんが大きな声を上げた。

「ツナ!」
「いいの。ついこの間、別れたから」

 自分でも驚くほど冷めた声だった。ごみ箱に目を落としたまま、わたしは言った。

「既読を付けるのが遅い、本当は好きじゃないんだろ、他に男がいるんだろって言われて。結局別れたけど寄りを戻そうってしつこくて……一年付き合ってて情もあったし、なんとなく捨てられなかっただけ」

 ぽつぽつ言い終えたわたしの顔を、狗巻くんが覗き込んできた。彼の眉は下がっていて、その目はひどく心配そうな色を帯びていた。

「……高菜」
「え?」
「高菜」
「平気だよ。もうスマホもないし、“呪い”になったし、二度と連絡が来ないと思うとむしろ清々する」

 笑いかけると、狗巻くんがキャリーケースを手に取った。一瞬だけごみ箱を目でなぞった後、そのまま引き戸を開けて部屋から素早く出て行った。ちらりと見えた彼の表情は、どこか苦々しいものだった。

 わたしはずっと過ごしてきた部屋をぐるりと見回してから、名残惜しむように部屋を後にした。

 靴を履いた狗巻くんがキャリーケースを片手に、母と玄関で向かい合っていた。母の脇を通り過ぎて、彼の後ろに並び立った。

「娘をよろしくお願いします」

 頭を深く下げる母に、狗巻くんも遅れて頭を下げた。それから母は顔を上げて、こちらを見つめた。そう思っただけで、母との視線は交わっていない。

 気のせいだと結論づけようとしたとき、母が確かめるように訊いた。

「娘は……は、そこにいるんですよね?」

 わたしの心臓が大きく脈打った。唖然とするわたしを横目に、狗巻くんが眉をひそめた。疑問を汲み取った母が小さく笑った。

「霊感はさっぱりですけど、それくらいはわかりますよ。あの子の母親ですから」

 わたしは母の前に立った。何かに突き動かされるように。こんなに近くにいるのに目が合わないのが不思議で堪らなかった。わたしが笑いかけると、何かを感じ取ったのか、母が目元により深く笑みを溜めた。困ったような笑みだった。

、あんまり迷惑かけちゃ駄目だよ」
「うん」
「いつでも帰っておいで。お母さん、仕事でいないかもしれないけど」
「知ってる。忙しいもんね」

 声が聞こえないことはわかっていたが、だからといって話すことをやめられるわけもなかった。伝えておきたいことが、たくさんあったから。

「しばらくご飯は作ってあげられないけど……ちゃんと食べてね。コンビニのでもいいから……面倒臭いなんて言わないで。だってお母さん、すぐ痩せちゃうし……お願いだから、体だけは……壊さないようにね」

 泣いていることに気づいたのは、涙が顎を伝ったときだった。言葉が喉で詰まって、もう何も出て来なくなった。両手で顔を覆おうとしたとき、もう一度狗巻くんが頭を下げたのが見えた。今度はもっと深く、腰から直角に折るように。

 母が左手で口を塞いで泣いていた。わたしは涙で濡れた手で扉を開いた。狗巻くんが続く気配がした後すぐ、扉はバタンと勢いよく閉まった。

 キッチンの開いた窓の向こうから嗚咽が漏れ聞こえてきて、わたしはその場で声を上げて泣いた。着物の袖口を両手できつく握りしめたまま。

 狗巻くんが狼狽した視線をわたしに送っていた。大声で泣きながらも、彼のその様子を冷めた目で見つめているもう一人の自分がいた。同じように泣いているのに、昨日とは態度が大違いだ。切羽詰まった状況ではないからだろうか。

 溢れる涙が足元にぽたぽたと染みを作っていった。狗巻くんがこちらにそうっと腕を伸ばして、わたしの手に自分の手を重ねた。優しくて温かいぬくもりが伝わって、わたしの喉がひゅうひゅう鳴った。

 わたしは足を踏み出して、額を狗巻くんの肩に押しつけた。狗巻くんの体がわずかに緊張したのが伝わってきたけれど、今はどうしてもそうしたかった。迷惑だとわかっていても、押し寄せる孤独をたった一人で抱えるのはつらかったから。

 狗巻くんはわたしを優しく抱き寄せてくれた。幼子の前でそうしてくれたように、何度も髪を撫でてくれた。その手つきは昨日よりずっと柔らかくて、わたしが壊れないように注意を払っているようだった。

 その優しくて温かい手は、わたしの髪をゆっくりと撫で続けた。わたしの涙が引くまで、ずっと。


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